皆さんは登山をしたことがありますか?
富士山など人気の山はもちろん、日本は山地が多いので「近場の山なら散歩で登ったよ。」という人もいるでしょう。
山に一度も登った事がない人でも、登山が健康に良い効果を持っていることはご存じだと思います!
近年の健康ブームで若い世代から年配の方まで誰でも楽しめるアクティビティの一つが登山ではないでしょうか?
美しい四季折々の風景を楽しめつつ、健康にも良いのですから人気があるのもわかりますね。
でも、最近「実は登山は健康に悪いのでは?」という声もちらほら聞こえてきます。
健康のためと思って登山を始めたのに病気になったとしたら残念ですよね。
本当のところはどうなのか調べてみました。
目次
登山の種類は大きく分けて2種類ある!

登山が健康に良いのはよく知られた事ですが、健康に悪いというのはどういうことなのでしょうか?
登り方に原因があるのでしょうか?
まずは登山の種類を見てみましょう。
一般登山
木道や階段、標識などが設置され整備されているコースを登っていきます。
山頂を目指すことを目的としないハイキングや長時間かけて登るトレッキング、山頂を目指すピークハントなどがあります。

バリエーション登山
一般登山と違い、道なき道をすすみ登頂を目指す登山で、上級者向けとなります。
専門的な知識や多くの装備と経験が必要とされ、フリークライミングや滝や沢を登る沢登りなどがこれにあたります。


- 一般登山 近年人気の登山。初心者でも登れるコースがある
- バリエーション登山 上級者向け。知識や経験が必要とされる
登山に潜む様々な危険がある? 知ることで対策しましょう!

登山には大きく分けて二つの種類がありましたが、
幅広い年齢層が楽しめ、近年人気があるのはやはり一般登山ではないでしょうか?
道が整備されていてガイドも充実しているので、初心者でも挑戦しやすくなっていますね。
しかし、気を付けなければならないことがいくつかあります。
滑落と遭難
山道を歩いている時に崖下などへ滑り落ちてしまい、怪我をして動けなくなってしまう事がありますし、
傾斜のきついところでは下へ滑り落ち、仲間からはぐれてしまう事もあります。
これはニュースなどでも時々取り上げられていますね。

天候不良
悪天候時の登山はとても危険です。
ふもとでは天気が良くても頂上付近に大雨が降れば川の水が増水し、最悪鉄砲水に遭遇するかもしれません。
また、高地では落雷、火山性の山だと予想外の噴火もあります。
御嶽山の悲しい災害は記憶に新しいですよね…

低体温症
低体温症は標高の高い山に登った時になるものと思いがちですが、標高の低い山も要注意です。
急激な気候の変化は山の高さには関係なく起きるので、突然の悪天候に長時間さらされると体温が奪われてしまうからです。

このような危険は、天気予報や火山情報などである程度予測できそうですよね。
でも、次の危険はどうでしょうか?
心疾患
登山中の心疾患は40代以上に多いというデータがあるそうです。
健康になるはずの登山で心疾患を起こす可能性があるというのはどういうことなのでしょうか?

- 滑落・遭難…怪我をしたり仲間とはぐれてしまう危険
- 天候不良…鉄砲水、落雷、噴火など自然現象による危険
- 低体温症…高山でも低山でも起こる危険
- 心疾患…40代以上に多い突然死の危険
登山をする前の準備が大切!しないと大変なことに…

登山中の心疾患での死亡率は、遭難と低体温症の次に多いそうです。
ですが、心疾患が一番要注意です!
なぜならそれは前触れなく発症し、速やかに医療機関での治療が必要になります。
街中で発症した場合とは違い、登山中はどうしても対応が遅れてしまうので、命を落とす危険が一番高いのです。
罹患者は40代以上に多く、時間帯は登り始めてから6時間以内が一番危険だといわれています。
いったいなぜでしょうか?
体が慣れていない
登り始めてからの6時間は、まだ体が気温や高所での活動に慣れていないため、心臓への負担が大きくなるのだそうです。

脱水
体が温まり汗をかくことにより、気づかないうちに体から水分が失われていくと、血液がドロドロになってしまい血栓が出来やすくなり心臓に負担がかかってしまいます。

運動不足
日ごろ運動不足だと山を登る時に必要以上に心臓へ負担をかけてしまいます。
普段から、サッカーやジョギングなどをこなせる体力が必要だと言われています。

生活習慣病
高血圧、高コレステロール、糖尿病などの生活習慣病や、喫煙の影響もあります。
登山は多くの酸素を必要とするので、これらの持病のある人は心臓への血液の供給が遅れてしまうそうです。

- 体が慣れていない…登山開始6時間以内は要注意
- 脱水…汗をかくことで血液がドロドロになってしまう
- 運動不足…運動不足が心臓に必要以上に負担をかける
- 生活習慣病…持病のある人は要注意
登山にはメリットもたくさんある!

このように登山にはいつくかの健康を害する危険が潜んでいましたが、
もちろん健康によいというデータもたくさんあります。
肥満防止
登山は全身運動で普段と違う筋肉を使うので、たくさんのカロリーを消費します。
肥満防止に効果的ですね!

全身を効率よく鍛える事ができる
登山は足場の悪い道を全身の筋肉を使ってバランスを保ちながら進みますよね。
この運動で体幹が鍛えられます。

スタイルが良くなる
たくさんの筋肉を使うことにより、基礎代謝があがって均整のとれた体つきになります。
登山が若い女性に人気なのも当然ですよね。

リラックス効果を得られる
自然の中を歩いていく登山は、パソコンやスマホで酷使された目にとても良い影響を与えます。
また、森林浴はマイナスイオンを多く吸収できるので、心身ともにリフレッシュできるでしょう。

- 肥満防止に効果的…カロリーを多く消費できる
- 全身を効率よく鍛える…全身の筋肉を使って歩く事で体幹が鍛えられる
- スタイルが良くなる…基礎代謝があがって均整のとれた体つきになる
- リラックス効果…自然の中を歩く事でリフレッシュできる
安心して登山を楽しむためには?

登山には注意しなければならない事がいくつかありました。
でも、それ以上に健康に良い効果をもたらすこと考えると、安全に登山を楽しむ方法が必要ですよね。
どうしたらよいのでしょうか?
大丈夫です! 難しいことではなかったので参考にしてみてください。
健康診断を受ける
1年に1度は健康診断を受けましょう。
また、登山の計画を立てたら医療機関で再度健康チェックをしましょう。
そして、当日は息切れや胸の痛みはないか、だるさや下痢をしていないか自分の体調をしっかり見極めましょう。


定期的に運動をする
高山に登る人はもちろん、それほど高いところを目指さない人も
日常的にジョギングやウォーキングなどで体を鍛えておきましょう。
運動を習慣づける事で、登山の時に心臓への負担を少なくしてくれます!

バランスの良い食事を摂る
ダイエットの為に炭水化物を抜いたりする人もいますよね。
登山をする時は、エネルギーになる炭水化物を摂る必要がありますよね。
さらに、野菜や果物でビタミンや糖類をしっかりと摂りましょう。

無理のないコース選び
体力、年齢、経験にあったコースを選び、途中で少しでも異常を感じたら
無理せず中止することが大切です。

- 健康診断を受ける…登山計画を立てたら健康チェックも受ける
- 習慣的な運動…体に負担のかからない運動をしておく
- バランスの良い食事…炭水化物、ビタミン、糖類をしっかり摂る
- コース選び…無理のないコースを選び、体調不良時は中止する
まとめ
登山は誰でも楽しめるアクティビティですが、スポーツという面も持っているという認識で挑むほうが良いでしょう。
普段全く運動をしない人がフルマラソンに出ても体調を崩してしまうだけですよね。
しかし山に登る日に備えて普段準備をしっかり整える事で安心して楽しむ事ができます。
ウォーキングやジョギングなどのトレーニングはもちろん、日常生活でも体力づくりを意識してみてはいかがでしょうか。
エレベーターを使わないで階段を選んだり、歩ける距離は車を使わないなどちょっとした積み重ねも大事ですよね。
今回ご紹介した
- 登山の種類
- 登山に潜む危険
- 心疾患を起こす理由
- 登山のメリット
- 登山を安心して楽しむ方法
このことを確認しつつ日常生活を山を登るためのウォーミングアップと位置付けることで、登山は誰もが安全に楽しめる素晴らしいスポーツとなるでしょう。
さらにその健康効果はよりいっそう高まるかもしれませんね!